ラジウム223を用いた前立腺がんの骨転移の治療について(医療従事者向け)

 当院ではラジウム223を用いた、骨へ転移した前立腺癌の治療を行っています。ラジウム223はα(アルファ)線と呼ばれる放射線を出す元素です。ラジウム223は、体内で骨の成分であるカルシウムと同じように振る舞う性質があります。そのため、このラジウム223を静脈注射により体内に投与すると、骨転移により骨代謝が活発になっている部位に集まり、そこからα線を放出することにより骨に転移した癌を治療することができます。

 従来はβ(ベータ)線と呼ばれる放射線を出すストロンチウム89を用いた治療が行われていましたが、痛みを軽減する効果しかありませんでした。このラジウム223から出るα線はβ線と比べ癌細胞へ与えるダメージが大きいため、痛みの軽減だけでなく、治療効果が期待できます。

 本治療の実施に際しては施設要件があり、京都府下では当院を含め6施設で治療が可能となっています。(平成29年4月現在)

 本治療を希望される患者さんがおられましたら、当院地域連携室へご相談ください。

ゾーフィゴ静注の写真

ゾーフィゴ静注
放射性医薬品・抗悪性腫瘍剤

 

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京都市立病院

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