マンモグラフィ検査について(医療関係者の方向け)
生涯に乳がんを患う日本人女性は、現在、9人に1人(※)と言われ、身近な病気となり、死亡率も年々増加しています。
※国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」最新がん統計(2021年2月10日更新)
乳がんの検査には、マンモグラフィや超音波検査などがあります。マンモグラフィはX線を用いて乳房を撮影し、乳がんの初期症状である微細な石灰化や、視触診だけでは分かりにくい小さなしこりなどを検出するのに優れており、乳がんの早期発見に非常に有効な検査です。
☆撮影について
乳房を左右両側、CCとMLOの2方向で撮影します。乳房を撮影技師の手で広げて薄く伸ばした状態にした後、圧迫板で固定して撮影します。
☆撮影装置について
当院では2019年3月から、ホロジックジャパン社製 3D マンモグラフィシステム Selenia Dimensions を使用しております。
この撮影装置では、1回の圧迫で、通常のマンモグラフィ(2D 撮影)とトモシンセシス(3D 撮影)を同時に撮影することもできます。
トモシンセシスは多方向からの画像を元に立体画像を再構成し、通常の撮影だけでは分かりにくい、重なりの多い部分でも明確に確認する事ができる有用な撮影方法です。
また、拡大圧迫撮影も可能です。
マンモグラフィの長所は、微小石灰化の抽出です。この微小石灰化の形状を観察しやすくするために、必要な場合は、乳房の一部を拡大して撮影することもあります。
☆精度の高い検査を提供しています
撮影は常時女性技師で対応しております。
当院は、マンモグラフィ検診施設画像認定を取得しております。
また、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の講習会に参加し専門知識と技術を習得した、検診マンモグラフィ読影認定医師と、検診マンモグラフィ撮影認定技師が読影・撮影に従事しています。
また当院では、マンモグラフィ以外のいろいろなモダリティも受けていただけます。さらなる精密な検査が必要な場合には、乳腺外科との密接な連携のもと、マンモMRI、マンモトーム生検(ステレオガイド下・エコーガイド下)などの一連の検査を院内で全て施行できる体制を整えておりますので、ぜひご利用いただきますようお願いいたします。