MRI検査(受診される方向け)
MRIとはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略語です。磁気と電波を利用して、体内の脳や臓器、脊椎、関節、血管等を様々な角度から見る検査です。X線を使用しませんので放射線被曝はありません。
SIEMENS社製3T MRI | SIEMENS社製 1.5T MRI |
MRI検査の注意事項
検査前
MRI検査室は常に強い磁場が発生しています。磁石に引きつけられるもの、磁場によって破損のおそれのある物は持ち込むことが出来ません。あらかじめ取り外していただきます。また、検査部位の近くに衣類や下着の金属がある場合は検査着に着替えていただく場合があります。
体内に金属がある場合は、問診票に記入していただき、スタッフにお知らせ下さい。
検査室に持ち込めないもの
- 金属類:時計・メガネ・アクセサリー・ピン・携帯電話・補聴器・鍵など
- 磁気カード:キャッシュカード・診察券・駐車券・定期券など
- その他:ニトロダームTTS・ニコチネルTTS・ニュープロパッチ・ノルスパンテープ・湿布・カイロ・金銭など
* 瞳の色を変えるカラーコンタクトレンズは素材に金属が用いられている場合があります。角膜に傷を付けるおそれがありますので必ず取り外して下さい。
* 入れ墨は火傷をする可能性があります。
* 化粧品には(マスカラ・アイライン・アイシャドウ等)、磁性体が含まれているものがあります。出来ればご使用にならないで下さい。
* 増毛パウダーやヘアファンデーションは、検査前に使用しないでください。画像の歪や粒子が散乱し重大な事故につながります。
次のような方はMRI検査が出来ません
- ペースメーカーを使用している方(MRI対応型のものは事前に相談)
- 人工内耳を埋め込まれている方
- 素材が不明な脳動脈クリップのある方(素材によって検査可能)
- 金属の心臓人工弁を埋め込んでいる方
- 歯根部に磁石を埋め込んでいるタイプの入れ歯の方
- 金属の義眼底の方
次のような方は検査が受けられない場合があります
- 閉所恐怖症の方またはその傾向のある方
- 妊娠中または妊娠の可能性のある方(原則)
- 30分程度静止することが出来ない方
- 体内に金属がある方
検査中
- 検査時間はおおよそ20〜40分程度です。内容によって異なります。
- 検査中は体を動かさないで下さい。画像がボケたり、設定した場所が変わるおそれがあります。
- 検査中は「トントン・ガンガン」工事現場のような様々な音がします。装置から出る音なので心配はいりません。途中で音が変化します。
- 音が途切れても指示があるまでは動かないで下さい。
- 検査中に気分不良や異常を感じた場合、連絡用にブザーでお知らせ下さい。
造影剤の使用について
目的の部位をよりわかりやすくするためや、病変の鑑別のために造影剤を使用する場合があります。検査の途中に血管から注射して投与します。まれに副作用が出る場合があります。体内に入った造影剤は尿と共に排泄されます。
喘息のある方・アレルギー体質の方・以前に造影剤の副作用が出た方・腎機能の悪い方・授乳中の方は主治医・検査担当者にお知らせ下さい。
当院で行っているMRI検査
- 脳MRI (脳梗塞・脳腫瘍・VSRADを用いた早期アルツハイマー型認知症など)
VSRAD:早期アルツハイマー型認知症診断支援システムの解析が可能です。内側側頭部(海馬・扁桃・嗅内野)の萎縮の程度を評価するものです。前駆期を含む早期アルツハイマー型認知症において健常高齢者との比較では80%以上の識別率となる事が確認されています。診断支援の目的で使用されます。 - 脳/頚動脈MRA
- 内耳
- 腹部
- 骨盤(前立腺・膀胱・子宮・卵巣など)
- 乳腺
- 下肢動脈
- 腎動脈
- 脊椎/関節
- その他 全身に対し検査を行っています。
不明な点がありましたら、主治医またはMRI検査室にお問い合わせ下さい。